「共創」実現へ覚悟の年

 

 地域に密着したクチコミ情報サイト「栃ナビ!」を運営するヤマゼンコミュニケイションズ。「コミュニケイションをデザインする」という発想で、ウェブ、電波、雑誌、印刷など各メディアのサービスを提供している。

 「栃ナビ!」は2000年、インターネット黎明(れいめい)期、ファクスで届いた口コミ情報を手作業で入力し、掲載店200件でスタート。現在、アクセス数は1850万PV(ページビュー)、ユニークユーザーは100万人を数える。この先駆的なノウハウ、システムを活用したクチコミナビパートナーは福島、熊本県など全国16カ所となり、今も増殖中だ。

 注目はコロナ禍に苦しむ飲食店のテークアウト(持ち帰り)情報をSNSで共有する「#とちぎエール飯」で、大分から始まったプロジェクトに機敏に対応。昨年4月下旬、1週間で立ち上げ、現在も継続中だ。

 テレワークなど働き方やビジネスの価値観を一変させた新型コロナ。印刷の将来性、成長性に不安を抱き、「改めてデジタルメディアの必要性」を感じ、アフターコロナを見据えた新たな事業の方向性を示すDX(デジタルトランスフォーメーション)に着目する。これまで培ってきたデータ、デジタル技術を活用。「『栃ナビ!』をプラットフォームに、コストをかけない新たなサービスやビジネスモデルを展開し働き方改革や社会変革につなげたい」と意気込む。

 今後、ウェブマーケティングやインサイドセールスに注力し、高度なスキルを持った人材のさらなる育成、新技術の習得を目指す。「人と人、人と企業、企業と商店をつなぐプラットフォーマーとしての役割がますます重要になる。これからは『競争』から『共創』の時代。共に社会を創る、けん引役になりたい」

 新たな年を迎え、「失敗を恐れず事業、仕事に取り組む覚悟が必要。この決意がなければ、新たなビジネスは発掘できない。地方が生き残る道はない」と気を引き締めた。