環境と地域に優しい企業

 

 昨年11月、岡山県に新設した工場が稼働を開始したことで、東日本の中核である那須工場(大田原市)との「東西2工場体制」が完成した。「新型コロナウイルスの影響で減少した売り上げの早期回復を図るためには両工場のフル活用が欠かせません。長年、グランドデザインとして掲げてきた『国内2工場体制』が整ったので、もう一つの目標である『売上高200億円』に向けてまい進していきます」

 有機溶剤事業をメインとしながらも、近年はウレタンなどの加工を手掛ける樹脂カット事業や、アスベストを安全に除去できる塗膜剥離剤事業を新たな柱に据えるなどの多角化を展開している。特に剥離剤は業界トップの実績を誇り、「環境に与える影響が大きい化学物質を含んだ塗膜を、環境にやさしい自社製品で除去していく。SDGs(持続可能な開発目標)の一環として研究開発でも業界をリードしていきたいと考えています」と力を込める。

 昨年のコロナ禍により全体的な販売量は一時減少したものの、多角化戦略が奏功し、剥離剤や食品添加物用アルコール製剤などの新事業が好調を維持。さらにコア事業の有機溶剤は原料価格の低位安定がプラスに働き、結果として前年を上回る利益につながったという。「多角化した事業が下支えして利益を確保できました」と振り返る。コロナを契機に取り組んだテレワークの勤務体制についても「比較的スムーズに構築できました。コロナが収束したらそれで終わりではなく、あらゆる災害に備えてテレワークを継続したい」と前向きだ。

 那須工場では昨年春の8人の新卒者に続いて今春も4人の地元高校生を迎える。

 「新卒だけでなく、地元の人たちの中途採用も積極的に行っていくことで地域貢献につながればと考えています。これからも地域に根差した企業として成長を続けていきたいですね」