海外戦略で「百年企業」へ

 

 今年で創業75年目を迎える食品素材の国内トップメーカーであり、その商材は即席めんの粉末スープ、粉末茶から昆布やカツオエキスの和風調味料、プリンのカラメルソース、冷凍菓子まで実に幅広い。「百年企業」を大目標に掲げる同社にとって、これからの四半世紀の成長のカギとなるのが中国、ベトナムを拠点とした海外戦略だ。その意味で、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大という未曽有の事態の中、昨年11月にベトナムでスタートした自社工場の建設が予定通りに進んでいるのは大きなプラス材料だろう。

 「このまま順調にいけば今年5月頃には稼働できます。主力商品のカラメルソース、調味料、粉末関係をベースに、ベトナム国内だけでなく東南アジア全体を市場と捉え、海外収益の基盤をさらに強固、拡充していきたいと考えています」

 一方、中国では2018年に連結子会社化した現地の龍和食品との一体運営を展開している最中だが、「感染が広がった当初は大いに心配しましたが、しっかりと対策を講じられたことで工場の稼働に大きな影響はなく、お客様への責任を果たすことができました」と安どの表情を浮かべる。

 とはいえ、国内に目を転じれば、やはりコロナ禍で外食産業などのユーザーが大きな打撃を受けたことで、同社も売上面での影響を避けられなかったという。ただ、そんな中でも「どんな時、どんな場合でも、お客様に製品を確実に提供するのが、わが社の使命です。社員が一丸となり、工場を長期間止めることなく頑張れたこと、リモートワークで業務の効率化のシミュレーションができたことは必ず今後につながると思っています」と受け止める。

 「今年は新しい生活様式の中で、お客様への対応も含め、これまで以上に頭を使っていかなければなりません。事業計画を見直し、その達成に向けて総力を挙げて取り組んでいきます」