「価値創造」地道に進める

 

 昨年11月、東京・国立代々木競技場で新型コロナウイルス感染拡大後では五輪競技で初めてとなる体操の国際大会が開かれた。今夏に延期された東京五輪の感染防止の「試金石」として注目を集めたこの大会で、選手控室などの消毒業務を担った。

 「集団感染もなく無事に大会が終わってホッとしました。コロナ禍の昨年は、空間の衛生、消毒といった新たなニーズに対応していくことで、世の中から必要とされる仕事、エッセンシャルワーカーであると実感できた一年でした」

 1977年の会社設立以来、清掃、設備管理、警備、省エネなどの分野で顧客満足度の高いサービスを提供し続けている。「ウィズコロナ」の現状を踏まえ、清掃事業は床や壁の清掃にとどまらず、不特定多数の人の手が触れるドアノブやエスカレーターの手すりの消毒、除菌・滅菌にもサービスを拡充した。

 また、19年に本格導入した自動運転で清掃するロボットについては現在、県内外で26台が稼働中だ。「人手不足への対応と作業の効率アップが目的です。夜間の業務なので目立ちませんが、縁の下の力持ちとして、お客さまがコアな事業に集中できる環境を作っていきたいと考えています」

 さらに従来の樹脂系ワックスと比べて格段に長持ちする「水性コート」の本格導入や、省人化と安全性の向上につながるドローンの活用についても急ピッチで準備を進めているという。

 「技術力には自信があります。環境の変化に対応しつつ、我々にしかできないサービスをお客さまに提供していきます」と意欲を示す。

 今年の目標に「価値創造企業」としてのさらなる成長を掲げる。「SDGs(持続可能な開発目標)を具現化することで新たに見えてくる事業もあると思います。地道に一歩、一歩、地域産業として前に進み、振り返った時に起点だったと思える年にしたいですね」