新人事制度、導入の年に

 

 医療機器の製造販売、精密パイプの加工、磁気センサーシールドの製造を主要な業務とする。新型コロナウイルス感染拡大という状況にもかかわらず、2020年3月期決算では、年間売上高30億円、10年以上連続の増収、黒字を達成した。

 昨年10月、経済誌「フォーブスジャパン」の「スモール・ジャイアンツアワード2021地方大会(関東・中部ブロック)」に出場した。このプロジェクトは売上、利益、従業員数などの「規模」に関わらず、ユニークなプロダクトやサービスを生み出した企業を発掘しようというもの。川嶋氏による熱い思いが凝縮されたプレゼンテーションの末、「小さな大企業を選ぶという企画で、大賞は逃したものの、「ローカルヒーロー賞」を受賞しました。域内企業との協業により完成させた製品を販売する事による地域貢献が評価されたのだと思っています」と喜ぶ。

 一方、近年の人材流動化政策に対しては、「競合他社に行くリスクがあるから社内の重要な情報やノウハウを共有できないという労使関係では、生産性は向上せず、結果的に日本の国際競争力が低下するのではないか」と疑問を投げかける。「これからの日本企業の勝機は、社内外を問わず、相手を尊重し信頼しあう関係の構築と、それによる共同作業にあります。日本人は100メートル走ではメダルを取ることは難しいと思いますが、400メートルリレーではメダルを取ることができるからです」と語る。

 直近10年以上を増収で推移してきたが、21年はコロナウイルスの影響を受けざるを得ない状況。この様な状況下において、得意とする医療分野での貢献を模索する。また、社内活性化の一環として新しい人事制度を施行する。「新しい時代を見据えながら、当社固有の価値観も残したい。終身雇用制度を前提にした成果、貢献評価制度を基本にします。人事制度に完成形はありませんが、情勢の変化を的確に捉え、多様に適応できる体制を目指します」という。