運ぶを創る「運創」へ

 

 昨年の新型コロナ感染拡大により県内の物流の形も大きく変わった。「非対面の受け取り方を望むお客様の需要が増えました。対面に加え、あらかじめ指定された場所に荷物を置く『置き配』とともに、サインの省略、ご自宅に宅配ロッカーが新たに設置されるなど、これまでにない受け取り方ができるようになり、『新しい荷物の流れ』が創られました」

 昨年4~6月の忙しさは異常事態だった。しかし、栃木主管内では3年ほど前から働き方改革のため、セールスドライバー(栃木主管内約900人)に加えてアンカーキャストと呼ばれる約150人のスタッフの人員補強策を講じてきたことが奏功したという。

 「アンカーキャストの効果が最大限に発揮されました。また、一方で受け取るお客様の在宅の機会が増えたため不在が少なくなり、再配達が軽減されたことも幸いした」と振り返る。

 物流業界ではEC(通信販売)市場が急拡大し、荷物の取り扱い量は2桁ペースで増加した。「この傾向はまだ当面続くと思います。ECの増加にもしっかり対応すべくEAZY CREW(イージークルー)という新しい外部委託の配達員を増やして態勢を整えていきます」と準備は万端だ。

 ヤマト運輸の原点は「宅急便を受け取られるお客様にどれだけ便利と感じていただけるか」にある。「運ぶ」を「創る」という意味の「運創」を目指していくという。

 「私たちの仕事は、運送以外にも通販、地域振興等さまざまな支援が可能と考えています。非常に多くの『ありがとう』という言葉をお客様から掛けてもらえる会社です。災害時には被災地へ荷物を届けることがありますが、この声を掛けられると心が熱くなります」

 国学院栃木高のラグビー部OBで1996年の全国大会にも出場した屈強なラガーマン。その情熱で地域物流の未来を切り開いていく。