慈愛に満ちた地域医療を

 

 「高齢者の医療と介護を取り巻く環境は、大きな転換期を迎えています。国民の4人に1人が後期高齢者になる2025年、超高齢社会はもう目前です」

 そんな中、医療法人社団 大衛会が運営し、1973年から地域に寄り添い必要とされる医療を提供してきた「比企病院」が昨年10月、「宇都宮駅前 比企クリニック」として新たなスタートを切った。

 「常に頭にあったのは、患者さまが必要とする医療の提供です。医療や介護の制度改革が進んでも、私たちは高齢の患者さまのために必要とされることをやらなければなりません。クリニックへの転換を決心してから4年間、さまざまな準備を重ねてきました。新たな体制で、これからより一層、地域の高齢者医療に尽力したいと考えています」

 比企病院は1983年に県内第1号の特例許可老人病院の認可を受けて以来、高齢者医療に力を注ぎ、91年には介添人をつける必要のない介護力強化型病院の認可を受けて介護を含む質の高い高齢者医療を提供している。医療保険制度改革で示された介護療養型医療施設の廃止期限は2023年。これまで医療保険が適用され医療処置やリハビリが受けられる介護療養型医療施設に入院していた高齢者は、介護保険適用の介護医療院や特別養護老人ホームなどの老健施設に移るか、自宅に戻り在宅介護サービスを受けるかを選択しなければならない。「患者さまの行き場を奪ってはいけない。高齢者を介護するご家族の負担を増やしてはいけない」との強い思いが、新たなクリニック開設へと向かわせた。

 病院の理念は「自分がしてもらいたいように、人にもして差しあげなさい」という聖書の言葉と往診で実感した「人生の先輩たちを大切にしたい」との想い。「シロアム、比企リベカなど比企グループとして地域の発展と社会福祉に貢献するよう、院長はじめ全職員が一丸となり、これからも邁進していきます」