高い品質が支持の源

 

 壬生町で1883年に創業した高級家具店。ソファやテーブルなど、いずれもその高いクオリティーで多くの顧客から支持されている。

 昨年前半はやはり、新型コロナウイルスの影響が大きかったという。「うちの場合、お客様に足を運んでいただき、実物を見てもらうことが基本なので、どうしてもステイホームの影響は避けられませんでした」と振り返る。顧客の多くは幾度となく来店し、熟慮した上で購入を決めるケースが多いという。

 特に遠方の顧客とは3、4回の商談のうち、最低1回はオンライン対応できる体制を整えた。それでも「最後はやはり実際に触って、座ってもらい、品質の違いを感じてほしい」という思いに変わりはない。創業以来、一貫して通信販売は行っていないこともその現れだ。

 ステイホームの影響で思わぬプラス効果もあった。「家にいる時間が長くなったため、インテリアにあらためて興味を持つ方が増えました。うちで購入するかどうかは別にして、そういった意識の変化は業界としては大歓迎です」と笑顔をみせる。

 店内に並ぶ品々は自身の長年の経験からセレクトした、国内、北欧メーカーの逸品だ。「デザイン、品質がいいのは大前提。永く使ってもらうことを考えると、おのずと優れた家具はどのようなものかという形が見えてくる」と強調する。

 デザインのトレンドは頭に置くが、決してそれに流されることはないという。「20年、30年と永く使ってもらうには、流行よりも飽きのこないデザインが重要です」と言い切る。「量販店に比べ高いと感じるかもしれませんが、その価値に共感し『桐野屋で買いたい』と言ってもらえれば、こんなにうれしいことはありません」

 壬生町商工会理事で同会商業部会長として地域の発展に尽力する。栃木法人会副会長で壬生地区会会長でもある。「壬生にあるからこその桐野屋。この地でがんばっていきます」