宇都宮で大学間連携を

 

 「コロナショックはいまだに大きな課題として横たわっています。大学の学習、研究環境を変えざるをえない状況ですが、リスクとどう向き合うか、最新の治験に基づいて対応していきます」

 新型コロナウイルスの感染拡大によって、社会環境が大きく変化する中、帝京大では宇都宮キャンパスの理工学部情報電子工学科でオンラインの実験を始めた。実験用機材を宅配するという取り組みだ。「オンラインでの学習の難しさや利点も見えてきました。人間に本質的に備わっている五感をフル活用することが重要です。オンライン講義を全否定するものではないですが、やはり人と対面し、話し合うことが基本であると考えます」
 帝京大は教育の指針の一つに、実践を通して論理的な思考を身に付ける「実学」を掲げる。理工学部の蓮田教授の研究室が「発明・工夫作品コンテスト」発明工夫部門で最高賞の学会長賞を5年連続で受賞していることはその好例ともいえる。5回目の受賞作品は、コンビニの棚に並ぶ商品が大地震で落下するのを防止するための装置を開発した。緊急地震速報を検知して落下防止バーが作動する仕組みだ。

 さらに2021年度打ち上げ予定の宇宙航空研究開発機構(JAXA)のイプシロンロケットに、理工学部の学生らが開発した超小型人工衛星が一括搭載されることになっている。同学部が打ち上げるのは14年に続き2度目で、部品製造などで県内企業が協力した「県産衛星」の第2弾で「高邁(こうまい)なミッションとなるのでぜひ成功させてほしい」と期待する。

 昨年、学校間の交流と教育の充実を図るため宇都宮北高校と連携協定を結んだ。コロナ禍で先行きがなかなか見通せない21年だが、「宇都宮北高校との連携で地域創生を担う人材育成につながれば。大学間連携も検討しているので、さらに地域活性化に寄与できればと思っています」と前を向く。