栃木の食と密着した活動

 

 佐賀県唐津市に本社を置く創業138年の宮島醤油。宇都宮工場は、同社の東日本における重要な生産拠点として昨年、開設20周年を迎えた。

 生産しているのは醤油ではなく、缶詰、レトルトパウチ食品、冷凍食品など、各種加工商品。大手食品メーカーのОEМ(相手先ブランドの生産)製品、外食産業向けに味覚のプロが高い技術力と開発力で製造し、その数は510種、月産240万食になる。

 昨年は、コロナの影響で外食用の食品が激減したが、一方で、栃木の魅力が詰まったコラボ商品が好調だった。地域の食材を活用して開発した「地産地工」シリーズ。宇都宮餃子(ぎょうざ)会の監修を受けて製造し話題を呼んだ「餃子の具でカレー、スープ、混ぜご飯の素」を昨年8月にリニューアル。カレーは早くも2万食を販売した。

 これまでに矢板高校、同市商工会と開発した「やいた黒カレー」、さくら市の社会福祉法人ともコラボした「やいた黒カレーパン」などを送り出してきた同社。高校や大学と連携した食品の商品化支援や、自治体、商工会が計画する町おこしへの協力、地元の農畜産物を活用した加工食品の開発、製造など、「引き続き栃木の食と密着した企業活動に取り組みたい」と意気込みを語った。

 昨年、都道府県の魅力度ランキングで初めて最下位の47位になった栃木。佐賀は45位だった。両県の共通点は「どちらも地味で目立たないこと」とし、「(最下位に)多くの人が不満を漏らしたり、努力が足りないと指摘していますが、恥ずべきことでしょうか。派手なことはせず、地道に頑張っている証拠」と県民性の良さを挙げた。

 社是「去(きょ)華(か)就(しゅう)実(じつ)」のもと「技術立社」を掲げる。「華やかなことは取り去り、実質あることに就きなさい、ということ。その通り、あのランキングで下位にいることは美徳」と力を込めた。