「教養」「地域貢献」で前進

 

 「感染症学等の専門家から適切なアドバイスを受けながら、方針決定から学生への支援まで対策が取れたと思っています。日頃の大学運営の延長線上で対応できました」

 昨年の新型コロナウイルス感染症に対して、教職員、学生が一致団結して乗り越えてきた。そういう対応ができる大学だということを実感した。今回のコロナ禍で大学教育も遠隔化が進むとみられているが、対面教育の重要性も強調した上で、「大学がウィズコロナの状況を切り開いていかなければならない。大学の学問の在り方を大きく変えるきっかけになる」と決意を語る。コロナ禍の中でも同大の教育の柱となる「リベラル・アーツ(教養)教育」と「地域貢献活動」は力を発揮した。リベラル・アーツは学部を越えて学問の基礎となる教養を学ぶことで、大局観と行動力を養い、社会で生き抜く力が身に付く。「専門領域の前に学問に対する畏敬や公共心といった人間の生き方の基本的前提がある。その意味で学問の本質を学ぶのがリベラル・アーツ教育です」

 地域貢献活動については「勉強しながら思いついたことを実行に移していくことで、世の中が変わることがありえる。自分の利益を無視して世の中にとって何が必要なのかを考えられるのは大学時代しかないんです」。昨年、ラグビー部が小学生向けにタグラグビー教室を開催したり、「未来創造ネットワーク白鴎」が数々のボランティア活動を実施するなどした。「学生たちが自ら考え、行動してくれたことはうれしいし、評価したい」。また、昨年11月に足利銀行と「地方創生の推進に関する協定」も締結した。教育の成果は就職面でも発揮され、2019年度の公立学校の教員採用試験の正規合格者は254人(既卒を含む)と過去最多、栃木県庁や県内市役所等に82人が現役合格。就職率は98%を超える。建学の精神「PLUS ULTRA(さらに向こうへ)」で前進する姿は揺るぎがない。