豊かな住まいを支える

 

 新型コロナウイルスの影響は住宅業界にも及んでいる。昨年9月末時点で全国の持家・分譲住宅の着工件数は前年同期比14%減。全期間固定金利の住宅ローン「フラット35」申請件数は10%減。機構では、昨年の5、6月頃からコロナ禍で住宅ローンのご返済が困難となった顧客が増加し、返済方法の変更などの対応に追われた。また、一昨年の台風19号の被災者対応として、県や関係機関と連携のもと、現地相談会などで災害復興住宅融資の案内を続けている。「住宅の供給は地域経済の活性化につながりますし、生活の基盤づくりでもあります。我々は幅広いニーズにきめ細かく対応していけるよう、必要な金融商品の提供や情報提供、PRなどを行っていきます」と語る。

 同機構は、民間金融機関と提携した全機関固定金利の住宅ローン「フラット35」を2004年から提供。さらに省エネ性や耐震性など一定の技術基準を満たす住宅取得の場合に一定期間金利を引き下げる「フラット35」Sを用意し、住宅の品質向上に貢献してきた。近年は、地方創生の観点から地方公共団体と連携し、子育て世帯向け政策や移住・定住政策のほか、耐震改修などの防災対策への助成と併せて金利を一定期間引き下げる制度を創設した。また、満60歳以上を対象とした住宅ローン「リ・バース60」がある。住宅の取得やリフォームなどに利用でき、毎月の支払いは利息のみで元金は死亡時に物件の売却などで返済する商品。少子高齢化の進む中、ライフスタイルに合わせた利用が最近増加している。「機構は来年度から新たな中期計画期間となります。基本的には現在の取組を継続していく方針で、各地域の住宅政策と連携し、『フラット35』や『リ・バース60』で支援するほか、災害復興住宅融資等を通じた被災者の方々への支援にも取り組みます。今後も栃木県の方々の住生活の向上を金融面からお手伝いしてまいります」