顧客に寄り添うサービス

 

 「私どもでは、お客様のニーズやご要望に応じて最適なサービスを提供するため、2019年8月にチャネルフォーメーションの見直しとデジタルインフラの整備を進めてきました。それは、コロナ禍においても必要な変革であったと感じています」と、コロナ禍におけるデジタル化の重要性を強調する。

 「証券会社の業務は従来はお客様との対面が主でした。しかし近年はインターネットを使った情報提供の重要性も高まってきました。今回のコロナ禍でお客様とのやりとりは、対面だけでなく電話やメール、オンラインサービス、オンライン会議システムなどを併用するハイブリッドモデルの形式に変化しつつあります」

 証券会社は顧客の資産運用が主な業務だが、それに加えて最近では「資産と負債を総合的に見て、的確にアドバイスすることも、大切な役割」と指摘する。だからこそ大切なのは顧客とのコミュニケーション。対面が制限される現在、デジタルツールを駆使することで、より顧客に寄り添ったサービスを目指している。

 「昨年は新型コロナウイルスが、大恐慌以来の衝撃を世界経済にもたらしました。世界的な経済活動の停滞の一方で、11月頃から株高傾向が顕著になりました。これは企業や個人がリスクコントロールのために先進的なデジタル技術活用に積極的になったことで、新たなサービス創出や企業業績の改善をもたらすのではないか、という期待の表れだと考えています」。同社でも社内体制が大きく変わった。「東京での会議はほとんどなくなり、オンラインで行われています。ただし、あくまでデジタル化は手段であり、目的ではありません」と話す。

 今後は、デジタルツールやデータの活用をさらに深化させ、顧客満足度を高めていきたいという。「ビジネス部門から独立した運用グループの知見を活用し、さらに進んだ顧客サービスを提供していきます」