ムーンショット革新元年

 

 コロナ禍になってこれまでの常識がリセットされ、社会が新しいフェーズに入ったと実感。「これをチャンスととらえ、まったく新しいサービスを自由な発想で生み出したい」と語る。交流や接触を制限したコロナ禍は、事業の中核的価値観に対しても課題提起したといえ、一気に価値観が5年程度ワープした感覚を覚えたという。「これを機にスピード感をもって事業ポートフォリオを見直し、先を見据えたビジネスモデルの革新が最優先課題です」

 「道の駅うつのみや ろまんちっく村」を皮切りに、地域ブランドの創造と発信のノウハウを武器にした稼ぐ地域の司令塔として地域商社ビジネスモデルを全国展開し、ネットワークを形成してきた。沖縄や長野でも着実に拠点展開を続け、今年は福島に新拠点を進出、東北進出への足掛かりにする計画だ。「ローカルをワールドクラスにする」という志のもと、今後も地道にリアルエリアを拡大すると共にバーチャル領域の事業比率も一気に高める。

 創業以来、直営事業にこだわり「一社総合事業」と称して多彩な事業領域を1社で構築してきたが、この数年、各専門領域の深堀と事業領域の拡大並びに伴奏経営体制への移行のため「グループ総合事業」基盤構築へ舵を切った。昨年分社した2事業が本格稼働することで、それぞれの専門領域での新事業がスタートする。沖縄事業では離島で1ヘクタールの農地を取得し、農業生産を核とした過疎対策ビジネスモデルも始まる。

 足元では、昨年10月、ろまんちっく村内にフェアフィールド・バイ・マリオットがオープンし、高い稼働率で富裕層の獲得に成功。大谷を中心とした宇都宮西北地区の活性化にも積極的だ。「全国の各地域と連携協業しながら、従来の常識に捉われない革新的なプラットフォームを目指します。人材を育成しながら専門性を高め、グループ全体としての総合力を生かした『ムーンショット発想の業態革新』を取り入れます」