逆境逆手に組織力強化

 

 「さらなるデジタル化を推し進めるとともに、経営力を高めるため、組織力強化を図る一年にします」。Bリーグ発足以来、順調に成長してきた国内バスケットボール界にも、新型コロナウイルスは大きな影を落とした。昨季はリーグ戦が打ち切りとなり、同社は過去最大の赤字決算、債務超過に陥るなどの影響を受けた。今季も入場制限がかかる中でのリーグ開催となっており、「コストカットを徹底し、売り上げダウンをいかにして食い止め、今季を乗り切るかが課題」と受け止める。

 今季は選手との触れ合いも制限されるなど、ファンとの接点が著しく減少しているが、バーチャル空間でファン同士の交流などができるVR BREX WORLDの開発、SNSやオンライン配信などで選手の素顔を届ける機会を増やすなど、デジタルを駆使してファンの心をつなぎ止める工夫を重ねており、そうした取り組みはファンにも好評だ。また、グッズの電子商取引(EC)販売が売り上げを伸ばすほか、「YouTubeでの広告収入やライブ配信へのギフティングも、少しずつ収益化してきている」と明るい兆しも見え始めた。「コロナは悪い事ばかりでなく、ポジティブにとらえるべき側面もあります。新しいアイデアが次々と形になったり、コストの適正化が進むなど、以前より経営効率の高い組織へと変化するためのきっかけを与えてくれました」

 これまでも「BREAK THROUGH」を掲げ、高い目標に向けてチャレンジし続けてきた。今回のコロナ環境下も“高い壁にチャレンジする”という意味ではこれまでと同じ。「チームDNAでもある、BREAK THROUGHの精神を発揮し続けるのみです」と力を込める。さらに「中長期的にはBリーグが発表した2026年からの新リーグ構想における、プレミアリーグへの入会審査をクリアするための道筋も立てたいと思います」と展望を語った。