2021年は任期満了に伴う栃木県内の首長選が5市3町で行われる。新型コロナウイルス感染拡大や人口減少など難題に直面する中、各市町のかじ取りを誰が担うのかが注目される。

佐野 現新4人が激突か

右上から時計周りに岡部正英氏、井川克彦氏、高際弘幸氏、金子裕氏

 5選を目指す現職の岡部正英(おかべまさひで)氏(82)と、県議の金子裕(かねこゆたか)氏(58)、市議の井川克彦(いがわかつひこ)氏(63)、行政書士の高際弘幸(たかぎわひろゆき)氏(64)の4人が立候補を表明している。いずれも自民党系で、2009年以来の選挙戦となることが確実な情勢だ。

◇前回の選挙結果

 大きな争点の一つは、多選の是非。岡部氏は全国最高齢市長でもあることから動向が注目されていたが、昨年12月の市議会一般質問で「台風災害からの復旧・復興やコロナ対策を途中で投げ出すわけにはいかない」と強い意欲を示した。

 これに対し、井川氏は「現市政の功績は大きいが、多選により硬直化が否めない」と強調。高際氏は「多選の弊害を是正し、佐野を変えたい」と出馬の理由を語っている。

 金子氏は近く記者会見を開き、立候補を正式に表明する。市長選への挑戦は05年に落選して以来2度目で、昨年12月の後援会総会では「これまでのまちづくりをベースに新たな切り口、政策で活性化を進めていきたい」と決意を述べた。

足利 現職、県議 一騎打ちか

早川尚秀氏(左)、和泉聡氏

 現職の和泉聡(いずみさとし)氏(57)が昨年12月の定例市議会一般質問で、3選を目指し立候補する意向を表明した。一方、同市議有志14人は自民党県議の早川尚秀(はやかわなおひで)氏(48)に立候補を要請した。保守系勢力を二分し、8年ぶりの選挙戦になる見通しだ。

◇前回の選挙結果

 和泉氏は2013年の市長選で自民の全面的な支援を受け、初当選を果たした。17年は無投票で再選し、3選に「(コロナ禍の)難局を乗り越えねば」と意欲を見せている。

 一方、県議5期目の早川氏は19年、県議会議長を務めた。同市議会は定数24で、出馬を要請した市議有志は過半数を占める。父親の故一夫(かずお)氏も同市長を務め、後援会関係者から立候補を期待する声が根強くある。

真岡 現職、再選出馬表明へ

石坂真一氏

 現職の石坂真一(いしざかしんいち)氏(65)が再選を目指し、今月下旬に市内で開催予定の後援会拡大役員会で正式に出馬を表明する。

◇前回の選挙結果

 無投票当選から3年7カ月。公約として掲げた「JUMP UP もおか~だれもが“わくわくする”街づくり~」に基づく五つのプロジェクトと32項目の施策も「おおむね順調に進捗(しんちょく)している」と自己評価する。

 現時点で表立った立候補の動きは見られないが、2期連続無投票の阻止に向けた一部市議の動向などが注目される。

那須烏山 現職が出馬の可能性

川俣純子氏

 現職の川俣純子(かわまたじゅんこ)氏(60)は市長選の対応について「現時点では白紙で、時期が来たら支援者らと相談して決める」と話し、態度を明らかにしていない。

◇前回の選挙結果

 だが前回選挙で公約に掲げた新庁舎整備や、2019年10月の台風19号被害を受けた防災集団移転などの大型事業を前進させるため、再選を目指す可能性が高い。

 対立候補は今のところ現れていない。

さくら 現職、再選出馬が濃厚

花塚隆志氏

 現職の花塚隆志(はなつかたかし)氏(61)は立候補の意思を明らかにしていない。

◇前回の選挙結果

 昨年12月の市議会一般質問では再選出馬について「今後支援いただいている方々に相談し、そう遠くない時期に正式に態度を明確にしたい」と答弁したが、2期目を目指すのは濃厚とみられる。

 公約に掲げた市進化プランの取り組みや総合計画後期計画の策定などに関わっており、「着実に遂行すべき責任がある」と強調。出馬表明のタイミングを見極めている。