新型コロナウイルスの影響で1年延期になった東京五輪。栃木県関係選手は昨年10月に自転車ロードレースの増田成幸(ますだなりゆき)(宇都宮ブリッツェン)が代表の座を勝ち取るなどここまで5人が代表に内定した。今後は水泳などで選考会を迎え、団体競技も強化合宿などを経て代表メンバーが選抜されるなど選考レースは大詰めを迎える。

5人が代表内定

今大会から正式種目に採用されたスポーツクライミングで初代王座の期待がかかる楢崎智亜(左)、日本選手団金メダル第1号の最有力候補と期待される柔道の高藤直寿

 獲得ポイントのランキングで日本代表が決まる自転車ロードは、代表2枠の争いで3番手につけていた増田が選考期間最終盤にスペインのレースでポイントを上積みし、2枠目に滑り込んだ。

 増田のほか県勢は、競技初日に実施される柔道男子60キロ級に高藤直寿(たかとうなおひさ)(下野市出身、パーク24)が内定。日本選手団一つ目の金メダルの最有力候補だ。今大会から正式種目に採用されたスポーツクライミングは楢崎智亜(ならさきともあ)(宇都宮市出身、TEAM au)に初代王座の期待がかかる。

 クレー射撃では女子トラップの中山由起枝(なかやまゆきえ)(小山市出身、日立建機)が4大会連続5度目の出場を決め、同スキートは石原奈央子(いしはらなおこ)(鹿沼市、古峯神社)も2大会連続の五輪切符をつかんでいる。

競泳4月大一番

4月の日本選手権大会で代表入りを目指す競泳の萩野公介

 競泳は2月のジャパンオープンなどを経て、4月3~10日、五輪会場の東京アクアティクスセンター(AC)で開催される日本選手権大会が五輪代表選考会となる。リオデジャネイロ五輪金メダリストの萩野公介(はぎのこうすけ)(小山市出身、ブリヂストン)は昨年12月の日本選手権で2冠に輝くなど不振による休養から調子を戻しており、個人メドレー2種目などでの代表入りを目指す。

 リオ五輪代表の清水咲子(しみずさきこ)(大田原市出身、ミキハウス)も日本選手権大会女子400メートル個人メドレーで好タイムを出し、2大会連続の代表入りが見えてきた。男子100メートルバタフライの水沼尚輝(みずぬまなおき)(真岡市出身、新潟医療福祉大職)も、力を出し切れば初出場の可能性は十分ある。

 飛び込みは榎本遼香(えのもとはるか)(宇都宮市出身、栃木ダイビングクラブ)が女子シンクロ板飛び込みと3メートル板飛び込みで代表権を狙う。2月23~28日に東京ACで開催されるワールドカップの成績で五輪代表が決定する。

団体メンバー争い

 団体競技は開催国枠などで出場権を獲得しているが、メンバー入りは代表候補同士の競争を勝ち抜く必要がある。

 サッカーは女子日本代表(なでしこジャパン)のDF鮫島彩(さめしまあや)(宇都宮市出身、INAC神戸)が2012年ロンドン五輪以来2大会ぶりの出場を目指す。

 バレーボールは女子の黒後愛(くろごあい)(宇都宮市出身、東レ)の代表入りが濃厚。エース格としてチームをけん引し、得点を量産する姿に期待したい。

 バスケットボールは男子で宇都宮ブレックスの比江島慎(ひえじままこと)や竹内公輔(たけうちこうすけ)、日本国籍を取得したライアン・ロシターが候補選手として強化合宿を重ねている。昨年12月の試合で負傷し、復帰時期未定と診断された比江島は回復具合が気掛かりだ。

 新種目の3人制も1年延期の影響で選考レースは仕切り直しになっており、宇都宮ブレックスドットエグゼから、これまでも候補に選ばれていた小林大祐(こばやしだいすけ)に加えて斉藤洋介(さいとうようすけ)も再び候補に名を連ねている。

 ホッケー男子は大橋雅貴(おおはしまさき)、星卓(ほしすぐる)(ともに日光市出身)らリーベ栃木勢5人が候補入り。同女子もグラクソ・スミスクラインから日光市出身の狐塚美樹(こづかみき)が候補に選ばれている。

パラ大谷、真田ら注目

車いすテニスで代表入りを目指す大谷桃子(左)、真田卓

 8月24日に開幕する東京パラリンピック競技大会。開会式翌日の25日から9月5日までの12日間にわたり、22競技539種目が21会場で実施される。

 県勢注目は車いすテニス。大谷桃子(おおたにももこ)(栃木市出身、かんぽ生命)は昨年10月に行われた全仏オープン女子シングルスで初出場ながら堂々の準優勝を果たした。2020年世界ランキング7位につけ、日本人では同2位の上地結衣(かみじゆい)(三井住友銀行)に次ぐ2番手。順位を維持できれば代表入りは濃厚で、初の大舞台での表彰台も夢ではない。

 男子シングルスでは同10位の真田卓(さなだたかし)(那須塩原市出身、凸版印刷)が3大会連続出場を射程に捉える。いずれも6月7日発表のランキングが選考基準となる。

 競技団体の強化指定を受け、初のパラリンピック出場を狙うパラアーチェリーコンパウンド男子の大塚忠胤(おおつかただつぐ)(足利市出身、日本アムウェイ)、車いすバスケットボール男子の高松義伸(たかまつよしのぶ)(小山市出身、栃木レイカーズ)の選考の行方も注視したい。