市民らでつくる「宇都宮第九合唱団」は26日、宇都宮市江野町のオリオンスクエアで「第九」野外演奏会を開いた。プロとアマチュア約100人が集い、街なかで「歓喜の歌」を響かせた。
1980年設立の同団は毎年12月、ベートーベンの「交響曲第9番」を同市文化会館などで披露している。今年は新型コロナウイルスの感染拡大で中止も検討されたが、団員らの熱意で今回の演奏会が実現した。
26日は3密を避けるため、合唱団55人と有志によるオーケストラ50人、ソリストらに参加を限定し、第4楽章のみを演奏。団員の合唱用マスク着用やソーシャルディスタンスの確保など対策を徹底した。
演奏は動画投稿サイト「ユーチューブ」で配信されたほか、来年1月下旬まで募集する演奏動画などと合成され、2月に改めて同サイトで公開される。
小川宏一(おがわこういち)団長(52)は「コロナが拡大する中で薄氷を踏む思いだったが、多くの協力で今日にたどり着けたことに感謝。今歌えない人たちにも音楽の喜びを伝えられたらうれしい」と話した。