黒一色。しかし、店長の高橋孝宏(たかはしたかひろ)さん(46)に勧められ一切れを口にすると、とちおとめの爽やかな甘味が、口中に広がった。

 創業50年。地産地消へのこだわりが、県産とちおとめ使用の菓子作りへ高橋さんの背中を押した。お土産品を念頭に、「日持ちする」と約15年前に決めたメニューが「苺(いちご)シフォン」だったが、完成までには試行錯誤が続いた。

 とちおとめを練り込んだケーキを窯から出すと、定番シフォンと同じ茶色。合成着色料は使いたくない…。そこで、空気清浄や消臭効果が注目されていた「竹炭」活用を思いついた。

 前例のない挑戦だったというが、体の脂肪や糖分を吸収する竹炭のヘルシーさも売りとなった。さらに、水分を増やさずイチゴの甘酸っぱさを強めるため、とちおとめに加え乾燥いちごをたっぷり使用。意外性に満ちた豊かな甘味が実現した。1ホール1480円(税込み、ミニサイズ180円)。別料金でイチゴなどトッピングも可能。

 悩みに悩み生みだした新商品には、通販でも全国から購入希望が殺到。「難産でしたが大きく育ちました」。高橋さんは目を細めた。

 ◆メモ 宇都宮市竹林町400の3▽営業時間 午前10時~午後8時▽不定休▽(問)028・621・7817。