県新型コロナウイルス感染症対策本部会議後、取材に応じる県有識者会議の稲野議長=23日午後、県庁

 県医師会長で県新型インフルエンザ等対策有識者会議の稲野秀孝(いなのひでたか)議長が23日、県新型コロナウイルス感染症対策本部会議への出席後、記者団の取材に応じた。県内の現状について「医療提供体制は赤信号と言ってもいい」と強い危機感を示した上で、県民に対し「行動の一つ一つを見直してほしい」と呼び掛けた。

 対策本部会議では、感染者数の増加傾向が改善しないため、県民へのより強力なメッセージを提言したという。同日、県は「県医療危機警報」を発令した。

 稲野議長は一般医療への影響について「病棟を変えたり、予定の手術や検査を延ばしたり、今月からは想像以上のものがある。現場はぎりぎりのところで頑張っている」と訴えた。県民への呼び掛けとして「これ以上新たな感染者を出さないことが、大切な人の命を守る。最大限の注意を払うことが、医療従事者への一番の応援になる」と述べた。

 80人以上が入院調整中であることにも触れ「入院できていない人がいる。重症病床は確保されているが、重症者は11人でも手いっぱい」と、県内医療の窮状を明かした。

 北海道やヨーロッパの事例から、県内での感染拡大の要因として「寒さ」を指摘し、「1、2月にかけてさらに厳重な注意が必要だ」と強調した。