記者会見で「医療危機警報」を訴える福田知事=23日夕、県庁

県からの主な呼び掛け

記者会見で「医療危機警報」を訴える福田知事=23日夕、県庁 県からの主な呼び掛け

 新型コロナウイルスの感染者急増による医療現場の逼迫(ひっぱく)を受け、福田富一(ふくだとみかず)知事は23日の臨時記者会見で「県医療危機警報」を初めて発令した。24日~来年1月11日、県民に地域を問わず不要不急の外出を控えるよう呼び掛ける。一方、県内感染者のうち「入院調整中」として事実上の自宅療養をしている人が、23日現在で89人に上っていることも明らかにした。

 同日、県対策本部会議を開いた。福田知事は会見で「医療現場は危機にひんしている。県民や事業者の行動が、医療機関や医療従事者を守ることにつながる」と強調した。県の警戒度は4段階で上から2番目の「感染厳重注意」を1月31日まで維持する。

 県医療危機警報では不要不急の外出自粛に加え、年末年始の帰省を慎重に検討するよう求める。特に普段は一緒に過ごしていない親族や友人との大人数・長時間の飲食や飲酒は自粛を呼び掛ける。初詣は混雑する時期の回避、成人式は感染防止対策の徹底を呼び掛ける。事業者にはクラスター(感染者集団)発生防止対策の再点検や、従業員の休暇取得を求める。

 政府の「Go To イート」事業を巡っては、12月28日~1月11日、新規食事券の発行を一時停止する。合わせて県の「とちぎ応援プレミアムチケット」も利用自粛を要請する。

 医療現場の負担軽減に向けては、無症状者を対象としていた宿泊療養施設での直接受け入れを軽症者まで拡大する。1月中旬をめどに、県南地区に確保している施設の運用を始める。

 313病床を確保しているが、感染者の増加や患者の居住地の偏り、医療機関の逼迫などのため、入院の調整が難航。現在療養が必要な253人のうち、入院は134人、宿泊療養施設入所は30人で、入院調整中は89人となっている。

 県は自宅療養を行わない方針だが、自宅療養の間に「無症状で10日経過」という退院基準を満たす事例もあった。県内では感染経路の34%が家庭内とされるが、入院調整に伴う自宅療養で感染が広がった報告はないという。