閑静な住宅地に店を構える。店主の田辺陽一(たなべよういち)さん(60)は「道に迷いながら訪れるお客さんもいるが、『おいしかった、また来ます』の言葉が一番のご褒美」と笑顔を見せる。

 19歳の時から県内や群馬県内の和食店などで働くうち、もともと好きだったそばを学びたいと思い立った。

 知り合いのそば店で2年ほど腕を磨いた後、40歳で開業。そば打ちで最も肝心といわれる水回しに最初は苦労したが、年月をかけて「納得のいくそばが作れるようになった」。

 お薦めのメニューは「まいたけおろしそば」(税別1千円)。さくさくに揚がったマイタケの天ぷらと、コシのある手打ちそばの食感が楽しめる。

 そば粉は茨城県以北産のものを使い、試食して味を見極める。かつお節や油など、料理の材料にはとことん「上質さ」を求める。野菜は近所の農家から仕入れるなど、地産地消も心掛けている。

 和食の道で培った技術を生かし、小鉢やおしんこもできるだけ手作りにこだわっている。そばだけでなく、うどんも自身で手打ちする。

 「これからもできるだけ長く、おいしいものを提供していきたい。機会があれば、そば打ちや和食料理の教室もやってみたい」。こだわりも意欲も尽きることがない。

 ◆メモ 足利市八幡町3の8の6。午前11時半~午後2時、同5時半~8時(土日のみ)。火曜、第三月曜定休。(問)0284・73・1215。