知事選公選法違反事件の構図

 栃木県知事選で宇都宮市議らが選挙期間前、現職の福田富一(ふくだとみかず)知事への投票を呼び掛ける法定外の文書を配布したとされる事件で、公選法違反(法定外文書頒布、事前運動)の疑いで書類送検された桜井啓一(さくらいけいいち)議長(58)が、「(現職候補に対する)多選批判もあり、『何かしないと』と思った」と周囲に伝えていたことが22日、関係者への取材で分かった。桜井議長は同日、報道陣の取材に対し、支援を呼び掛ける文言を文書に記載したと認めた。福田知事は、自身の関与を否定した上で「選挙の公平性を阻害した」と陳謝した。

 書類送検されたのは、桜井議長の他に、福田知事の次男の陽(あきら)市議(36)ら6人。捜査関係者によると、6人は共謀して告示前の10月下旬、福田知事への投票を呼び掛ける趣旨の法定外文書計数百枚を、宇都宮工業高野球部OB会会員に郵送した疑いが持たれている。

 公選法は、選挙管理委員会に届け出たビラなど配布できる文書の種類や枚数を制限している。制限を超えて、特定の選挙と候補者、投票の呼び掛けを載せた文書の配布は違法とされている。また選挙期間外の選挙活動は禁じられている。