子どものおもちゃや学用品で散らかるわが家を見て、「どうすれば子どもがお片付けしてくれるのか」と悩んでいる人も多いのでは。衣食住のスペシャリストが集う宇都宮市の「SSS-Style+」代表で、親・子の片づけマスターインストラクターの小堀愛生(こぼりめぐみ)さんに子どもとのお片付けのこつを聞いた。

小堀愛生さん

 3児の母でもある小堀さんは、子育て経験や2級建築士としてのキャリアを生かし、整理収納コンサルタント業や子育て世代への片付けのアドバイスに携わっている。小堀さんは「子どもにとってお片付けは家族内での役割。ちょっとした工夫で、子どもも楽しく意欲的に取り組むようになる」と話す。

 ポイントは子どもに合った収納容器や場所を選ぶことと、親子でルールを決めること。見た目を重視して大人が収納容器を選ぶとケースが大きすぎて子どもが抱えづらかったり、固いフックが付いていて子どもの力では開けにくかったりすることも多い。

 「お片付けするのは子ども。子どもたちが使いやすい大きさやデザインの物を一緒に選んで」とアドバイスする。

 どこにしまえばいいか一目で分かるように、使う物の“定位置”をつくろう。収納ケースに「ミニカー」「ゲーム」「ハンカチ」などとラベリングすると、どこにあるか、使った後はどのにしまえばいいか分かりやすい。

ラベリングして持ち物の“定位置”を決めればどこに何があるかすぐ分かる

 テレビ台下の引き出しはDVDなどを入れるには使いにくいことが多いので、おもちゃや日用品入れに活用してもよい。子どもがリビングで勉強する家庭なら、天板を外したカラーボックスにランドセルや教科書、文具などをまとめておくと出し入れしやすい。

テレビ台の引き出しもおもちゃ入れに活用しよう

 よくやってしまう失敗の一つが、早く片付けしてもらおうと「きれいに片付けて!」「ちゃんとやって!」とあいまいな表現で叱ること。

 子どもはどんな状態が『きれい』で『ちゃんと(した)』部屋なのか理解していないと片付けはできないので、きれいに片付けた状態を見せて「読んだ本は本棚に戻してね」「戸棚を閉じよう」などと具体的に伝える。片付けした後には「ありがとう、助かったよ」などと声を掛けると、子どもも「家族の役に立てた」と自信になって自ら取り組むようになる。

子どもたちも実践/鹿沼・保育園年長児16人

 小堀さんは、保育園や幼稚園に出向いて子どもたちにお片付けのポイントを伝えるワークショップ「お片付けキャラバン」を展開している。

小学校の持ち物の片付け方を学ぶ子どもたち

 鹿沼市上石川の保育園「大地の恵みのなーさりぃ」で16日に行われたワークショップには、来春から小学校に通う年長児16人が参加。小堀さんは教科書、文房具、ハンカチなど小学校で使う持ち物を並べ、「ランドセルはどこに置くと使いやすい?」「教科書はどういう風にしまえばいい?」などと問い掛けた。

 子どもたちはランドセルを重そうに抱えながらランドセル入れに見立てたカラーボックスにしまったり、教科書を書類ケースに入れたりしながら、どうすれば使いやすくなるのか試していた。

 小堀さんは「実際に小学校で使う物を見せることで、自分ならどこにあれば使いやすいか、どこにしまえばいいかを考えることができる。ぜひ家庭でも実践してほしい」と話した。

 お片付け以外にも「子どもの手の大きさに合った洗濯板やブラシを使って、靴下などの汚れ物を洗ってもらう」「自分の洗濯物は自分で干す」など、アイデア次第で子どもも楽しみながら、無理なく家事に参加することができる。

 小堀さんは「子どもと家事をシェアすれば親子の時間が増えるし、子どもが大きくなった時に自発的に家事を担うことができる。お片付けや家事が、子どもの成長を感じる場になってほしい」と話した。