矢板市で20年に行われた成人式

 栃木市の大川秀子(おおかわひでこ)市長は17日、臨時記者会見を開き、来年1月10日に開催を予定していた成人式を同11月7日に延期すると発表した。全国で新型コロナウイルスの感染が拡大する中、「市民の安心、安全を第一に考え判断した」という。下野新聞社のまとめによると、栃木県内の他の市町は17日現在、新型コロナ対策を講じた上で1月中の開催を予定しており、延期を決めたのは栃木市が初めて。

 これまで同市は、感染防止のために一部会場で式典を複数回に分割する方針を示す一方、開催を延期する場合の日程も明らかにしていた。11月の開催は、着物の着用による暑さ対策などを考慮して決めたという。

 大川市長はこの日の記者会見で、新成人の帰省による家庭内感染や式典、その後の飲食による感染などに懸念を示した上で「(延期は)苦渋の選択。ご理解をお願いしたい」と述べた。

 同市教委によると、対象の新成人は11月1日時点で1499人。来年11月の式典は市内6地域の会場のうち栃木会場を3回に、大平会場を2回に分け開催する予定という。例年は6会場で1回ずつ行っていた。

 延期は、新成人による成人式実行委員の意見も踏まえ決断した。今月中旬にメールで委員に意見(自由記述)を求め、102人中66人が回答し、賛成30人、反対28人、どちらともいえない8人だった。延期賛成には「帰省による感染拡大の恐れ」など、反対には「仕事、学業、就職などで参加できないかもしれない」などの意見があったという。

 実行委員の一人は「大人数で集まるのは怖い」と延期に理解を示し、「感染収束を待って良い成人式になればいい」と前向きに捉えた。市はレンタル衣装のキャンセル料への助成を検討するとしている。延期はホームページで周知するほか、新成人にはがきで通知し、キャンセル料の関係書類の保存も依頼する。

 一方、県内では来年1月3日に大田原市、高根沢町が式典を開催、同10日に他の22市町が行う予定。時間を分けて開催したり、時間を短縮したりするなど新型コロナ対策を実施する。

 ただ今後の感染状況によっては、延期などを判断する市町もあるとみられる。宇都宮市の担当者は「国の緊急事態宣言などが出た場合は、延期や中止を判断する」とし、小山市や那須塩原市は「感染状況を見ながら今後、延期などの判断はあり得る」とした。