感染拡大で緊張を強いられている栃木県内の医療、看護関係者は、人々が大きく動く「Go To トラベル」の影響による負担増を懸念していたため、全国一時停止の決定に対し、安堵(あんど)の声を上げた。

 県医師会の稲野秀孝(いなのひでたか)会長(65)は「今後の感染を抑制する上では良かった。やはり今は感染を抑えることに集中すべき時期」と受け止める。「判断が少し遅いという印象はあるが、ほっとしている」と明かす。

 県内医療現場の現状について「医療の提供体制はもう限界。さらに感染者が増えると医療崩壊が起きてしまう」と危機感をあらわにする。一時停止をきっかけに「感染対策のさらなる徹底など一人一人の意識、行動の変化を期待したい」と話した。

 県看護協会の朝野春美(あさのはるみ)会長(63)も「Go To トラベル」について「感染者、患者を大幅に増やす要素を持っている企画」と指摘する。

 「患者が増えれば看護職の負担増につながるのは明確」と強調し、「看護しきれない、助けられる命を助けられなくなるかもしれないという危機感は強い。そうならないためにも感染拡大の抑制、使命感で働き続ける看護職の負担減や支援策をお願いしたい」と求めた。