市職員から抗原検査キットを受け取る介護老人福祉施設「ゆずりは」の小川施設長(右)

 【佐野】市はこのほど、市内の高齢者施設に勤める職員に対し、無料で新型コロナウイルスの抗原検査を始めた。市内の全事業所を通じて4日から検査希望者を募ったところ、10日の締め切りまでに対象者の6割超にあたる1588人の申し込みがあった。市は年明けにも、高齢者施設の新規入居者を対象に検査費用の補助も始める方針。

 足利市の高齢者施設で新型コロナウイルス感染症のクラスター(感染者集団)が発生したことなどを受け、市は重症化しやすい高齢者の感染拡大を未然に防ぐことが大切だとして実施を決めた。高齢者の宿泊を伴うサービスを提供する施設などに勤める約2500人を対象に希望者を募った。

 実施するのは唾液による抗原検査。1回9500円(税別)の費用は全額市が負担する。市によると、11日までに120人が検体を提出し、検査可能だった検体は全て陰性だったという。

 14日には山形町の介護老人福祉施設「ゆずりは」の小川美代子(おがわみよこ)施設長(64)が市役所を訪れ、同施設の全職員41人分の検査キットを受け取り、使用方法などの説明を受けた。小川施設長は「不安と心配を抱えながら日々働いている。検査で陰性が確認できたら、少し安心して介護ができると思う」と語った。

 検査結果は採取の翌日に市職員が電話で施設を通して連絡する。市によると、来年1月中旬までに希望者全員分の検査を終わらせる予定。一方、施設への新規入居者を対象に年明けにも始める検査の補助は、PCR検査は最大2万円、抗原検査は同7500円としている。