県新型コロナウイルス感染症対策本部会議後、臨時記者会見に臨む福田知事=9日夜、県庁

 新型コロナウイルスの感染者急増を受け、福田富一(ふくだとみかず)知事は9日の臨時記者会見で、東京都や大阪市、札幌市といった「感染拡大地域」への不要不急の外出自粛などを県民に要請した。警戒度は現状の「感染厳重注意」を維持するが、最高レベルの「特定警戒」への移行を防ぐため、「特定警戒への移行を防ぐ要請の目安」も設けた。同日、県内では新たに18人の感染が判明し、県内の感染者数は計800人となった。

◇「コロナ」感染拡大の経過

 11月下旬以降、県内では複数の高齢者施設でクラスター(感染者集団)が発生。医療現場の負荷が高まっており、県は同日、対策本部会議で対応を協議した。

 新たな要請の目安では、病床稼働率など医療提供体制に関する3指標に数値を設定。現在は病床稼働率が目安を超えており、すでに追加の要請が必要な状況となっている。

 追加の要請は10日から31日まで。「Go To トラベル」事業の除外対象である「感染拡大地域」への不要不急の外出自粛や、同地域への外出時の感染リスク回避をはじめ、大人数・長時間の飲食や飲酒の自粛、マスクなしでの会話の自粛も盛り込んだ。

 高齢者や基礎疾患がある人など、重症化のリスクが高い人には外出時の慎重な対応を、事業者に対してはテレワークやオンラインビジネスの推進も要請する。

 病床逼迫(ひっぱく)への対策として、無症状で重症化リスクが少ない感染者は陽性判明後に入院させず、10日から宿泊療養施設での直接受け入れを本格的に始める。施設は宇都宮、県北、県南に3施設あり、計284室を確保している。

 福田知事は「この状態が続くと新型コロナ以外の医療提供体制にも影響し、県民の健康と命を守れなくなる恐れがある」と強調。年末年始など帰省や人の移動が増える時期を控え、休暇の取得や分散を求めていることを挙げ「帰省自体は制限しないが、集中しないよう工夫を」と呼び掛けた。