「過労死は人災」遺族が撲滅訴え 宇都宮で防止シンポジウム

 厚生労働省主催の「過労死等防止対策推進シンポジウム」が2日、宇都宮市文化会館で開かれた。過労死した人の遺族や産業カウンセラーらが県内企業の労務管理担当者や労働組合員ら約80人に、過労死撲滅や過重労働の防止対策を訴えた。11月は過労死等防止啓発月間。

 過労死した人の遺族でつくる「東京過労死を考える家族の会」の2人が自らの体験を語った。大手電機メーカーのエンジニアだった夫を亡くした渡辺(わたなべ)しのぶさん(55)は「過労死は個人の問題でなく、職場環境や社会的な仕組みの問題。人災であり、避けられる」と強調。「メンタルがぼろぼろになり労災申請すらできず、声を上げられない遺族がたくさんいることも知ってほしい」と指摘し、過労死の撲滅を訴えた。

 小児科医の夫が過労自殺した同会の中原(なかはら)のり子(こ)代表(61)は政府が進める働き方改革で、残業時間の上限が「月最長100時間未満」とされたことについて、「経団連の方を向いていて、過労死を防ぐ対策にならない」と批判した。