記者会見後に握手を交わす朝比奈選手(右)とビッグツリーの里村社長=5日午前10時50分、宇都宮市内

 柔道の元世界女王で獨協医科大学1年の朝比奈沙羅(あさひなさら)選手(24)が5日、宇都宮市桜5丁目のビッグツリー本社で記者会見し、同社所属選手として活動すると発表した。同社が朝比奈選手のためにチームを新設し、トレーニング環境を提供するほか今後は遠征費なども支援する予定。朝比奈選手は「栃木の地で世界チャンピオン、かつ医師となる険しい道のりの両立を今後も続けたい」と決意を語った。

 朝比奈選手は東京都出身。渋谷教育学園渋谷高から東海大へ進み、2018年の世界選手権女子78キロ超級で金メダルを獲得した。今春に医師を目指して獨協医科大学医学部へ入学し、パーク24を退社。科学トレーニングなどの環境が整う同社のスポーツクラブを利用したことが縁となった。

 来夏の東京五輪では同階級の補欠となっている朝比奈選手は「ビッグツリーは機材や施設がそろい、東京と比べても充実したトレーニングができている」と感謝。初陣となる27日の全日本女子選手権大会(東京・講道館)に向けて「試験前でそわそわしている。まずは恥ずかしくない試合をできるように努力したい」と明るく意気込みを語った。

 同社のほか県内外の計11社も活動をサポート。練習拠点となるボクシングジムやトランポリンジムも名を連ね、競合する同業者が1人の選手を支援する国内でも珍しいケースとなる。

 同社の里村佳行(さとむらよしゆき)社長(67)は「練習環境などに苦労していると聞き、支援しないといけないと考えた。科学トレーニングなどで強くなってほしいし、(22年の)とちぎ国体にも出てほしい」と活躍を期待。朝比奈選手は「学業との兼ね合いを見つつ、お声掛けいただければ貢献したい」と本県選手としての出場に前向きな姿勢を示した。