前菜を調理する佐藤さん

さまざまな食材を取り合わせた前菜。右は「アボカドと甘エビ、ライムのジュレのガトー仕立て」

佐藤武久さん

前菜を調理する佐藤さん さまざまな食材を取り合わせた前菜。右は「アボカドと甘エビ、ライムのジュレのガトー仕立て」 佐藤武久さん

 渋谷区西部の代々木上原駅から徒歩6分。閑静な住宅街の中で、「気軽に立ち寄れるフランス料理店」をコンセプトに掲げている。

 旬のオーガニック食材を極力使用する。「自然にできるものはおいしいし、エネルギーもあるから」。作新学院高OBのオーナーシェフ佐藤武久(さとうたけひさ)さん(45)は、理由をそう説明する。

 野菜の大半は栃木県産だ。下野市内で暮らす両親に、無農薬栽培したものや「道の駅しもつけ」の産直品を送ってもらうという。

 メニューの中では特に前菜が注目されている。さまざまな食材を一つの器に盛り付け、色鮮やかで見た目も楽しい料理を仕上げる。

 例えば前菜の一つ「アボカドと甘エビ、ライムのジュレのガトー仕立て」は、赤パプリカやとびこ、赤タマネギも使い、最後にトリュフとスダチで香り付けする。口に運んでみると、多様な味や食感が絡み合っておいしさが重層的に広がり、思わず笑みがこぼれた。

 県警警察官だった父親の転勤に伴い、高校卒業まで宇都宮や佐野、栃木市などで過ごした佐藤さん。都内の調理師専門学校を卒業後、有名店などで腕を磨き、2014年に店を構えた。

 「できるだけたくさんのお客さんと、たくさんの楽しい時間を一緒に過ごしたい」。仏語で「たくさん」を意味する店名には、そんな思いが込められている。

 メモ 渋谷区上原3の10の3 蒼天ビル1階 電話03・5738・7952。ランチ 平日は午前11時半~午後1時半(ラストオーダー)、土日祝日は午前11時半~午後2時(同)。ディナー 午後6~8時半(同)。月曜休。不定休あり。

■店主の思い

 栃木は災害が少なく、暮らしやすい印象があります。店では野菜の他に県産品のプレミアムヤシオマスとヤマメも使っていますが、栃木についてもっと知る中で、良い物があればどんどん仕入れたいですね。