市民ら約240人が参加した今年の「節分鎧年越」

 節分の夜によろい武者姿の市民らが通りを練り歩く足利市の伝統行事「節分鎧年越(よろいとしこし)」を運営する立春会(田野雅己(たのまさみ)会長)は2日までに、新型コロナウイルスの感染拡大状況を踏まえ、来年2月3日の祭りを中止すると決めた。大正初期に市民有志が復活させて以降、中止は戦前戦後の中断期間(1937~51年)を除いて初めて。

【新型コロナ】中止・延期イベント(2020年・県南)

 鎧年越は鎌倉時代中期、足利(あしかが)氏4代泰氏(やすうじ)が坂東武者500騎を鑁阿寺(ばんなじ)南大門に勢ぞろいさせた故事に由来する。市内の繊維業者有志らが1915年、鎧武者行列として復活させた。105周年を迎えた今年は、市内の小中学生や市民、観光客ら約240人が参加。同寺に集結し勇壮に豆まきした。

 来年の開催に向けて立春会は、7月から密集を避ける対策を検討してきた。11月初旬の正副会長会議でも「開会式は行わない」「参加者を50人程度に絞る」「行列は例年以上に間隔を開ける」など対応を協議したが、数週間のうちに新型コロナ感染第3波が拡大。39人が出席した同19日の総会で「どう対策を打っても安全確保に限界がある」と、苦渋の決断に至った。

 顧問を務める同寺の山越忍隆(やまこしにんりゅう)住職(59)は「中止は大変心苦しいが、今回は皆さまの健康を最優先にし、再来年万全に執り行いたい」と話した。