市が無料タクシーサービスを行う北山霊園

 【宇都宮】市は市営2霊園で、それぞれ最寄りのバス停と園内を巡回する無料タクシーサービスを今夏から始めることを決めた。両園に関しては、墓参者から「敷地の傾斜がきつい」「バス停から園まで遠い」など、不便を訴える声が多く寄せられていた。市生活安心課は「特に高齢の墓参者の負担を軽減したいと思った」としている。市によると、県内の公立霊園で初の取り組み。

 サービスが導入されるのは、11の市営霊園・墓地のうち「北山霊園」(岩本町)と「東の杜(もり)公園」(氷室町)。期間はともに、8月のお盆と春・秋の彼岸の時期。

 1964年に墓地の供給が始まった「北山霊園」は山の斜面を利用して造成され、園内の高低差は約45メートル。同課によると、墓前まで行くことを諦め、霊園入り口で手を合わせ帰るお年寄りの姿も見られるという。園の外周部などに10カ所程度のタクシー乗降場を設ける予定で、昇降の負担を減らす。巡回は約10分おき。

 98年供給開始の「東の杜公園」は、平たんだが最寄りのバス停から霊園入り口まで1・5キロと遠い。午前8時~午後2時台のバス到着時間に合わせ、1日8回、バス停から園への送迎と園内の巡回を行う。園内に数カ所の乗降場を設置する。

 市は、7月頃に業務を行う業者を選定する。民間で市内最大規模の「花園霊園」(長岡町)の担当者は「園内の定期的な巡回サービスは、民間も含め県内では聞いたことがない」と話している。

 墓参りで北山霊園を訪れていた鶴田町の主婦(75)は「バスで来園していた母親がかなりきつい思いをしていたので、サービスへの需要が高いと思う」と歓迎していた。