有希ちゃんの墓前で冥福を祈る大沢小関係者ら=1日午前、日光市猪倉

 2005年12月、栃木県日光市(旧今市市)大沢小1年の吉田有希(よしだゆき)ちゃん=当時(7)=が殺害された今市事件は1日、発生から15年となった。有希ちゃんの墓前では同校関係者や地元の防犯組織の代表者らが冥福を祈り、安全安心への思いを新たにした。一方、事件を巡り今年3月に無期懲役判決が確定した勝又拓哉(かつまたたくや)受刑者(38)の支援団体は同日、街頭で無実を訴えた。

 この日午前、日光市猪倉の墓前では、事件後に発足した自主防犯団体「大沢ひまわり隊」の歴代隊員や子どもの見守りに関わってきた地域住民ら8人が花を供え、手を合わせた。

 判決が確定して初めての命日。同隊隊長の同市山口、中村吉野(なかむらよしの)さん(48)は「やっと胸をなで下ろしたが、傷は心に残ったまま。忘れてはいけない事件で、見守り活動は引き続き必要と痛感している」と強調する。

 毎年、命日に合わせ墓前へ足を運んできた初代隊長の粉川昭一(こなかわしょういち)さん(56)。改めて有希ちゃんに判決が確定したと語りかけたといい、「15年前のこの日と有希ちゃんの告別式は忘れられない。子どもの安全を守る取り組みが続いているのは非常に心強い」と話した。

 同隊と連携し通学路の安全を守る取り組みを続ける大沢小。児童の元気なあいさつが活動の糧になっているといい、白石光人(しらいしみつと)校長(59)は「学校としてできることをやり、全ての子どもの命を守る」と誓った。

 一方、勝又受刑者の支援団体は午後、宇都宮市池上町の街頭で、無実を訴える「サイレントアピール」を行った。6人が参加し、横断幕やのぼり旗を掲げ約30分間、街頭に立った。

 支援団体によると、千葉刑務所で服役している勝又受刑者は再審を請求する意向を示している。弁護団結成に向けた動きを21年1月から始めるという。

 街頭活動に参加した勝又受刑者の母(61)は「早く再審の扉を開きたい」と話し、橋本次生(はしもとつぎお)事務局長(70)は「まずは弁護団を結成したい」と語った。