小山市議会前副議長の角田良博(つのだよしひろ)市議(68)の女性職員に対するセクハラ行為の有無が争われた訴訟で宇都宮地裁は25日、「相手の意に反する不快な性的言動」を認めた。問題発覚から約2年、この問題を含め同市議会は9度の辞職勧告決議案を可決している。司法の判断を受け、角田市議の説明責任が問われている。

 午前10時、宇都宮地裁301号法廷。傍聴席で判決を見守った県内の女性議員ら約10人からは閉廷後、「良かった」と安堵(あんど)の声がこぼれた。原告側代理人の横山幸子(よこやまゆきこ)弁護士によると、判決の一報を聞いた女性職員は「一職員が市議のセクハラを訴えるという重圧があまりにも大きかった」と話したという。

 横山弁護士は判決がカラオケ選曲中の角田市議の行為をセクハラと認定したのは評価した一方、「女性職員の証言の信用性を認めながら、場面がずれただけのデュエット中と懇親会終了後のセクハラ行為を認定しなかったのは納得いかない」と厳しい見方を示した。

 さらに「市議2人の目撃証言のように排斥できない証拠がなければセクハラと認定しないのであれば、目撃者が少ない同種訴訟での影響も懸念される」と心配した。

 一方、被告側代理人の安田真道(やすだしんどう)弁護士は控訴の理由を「判決は受け止めるが承服できない。裁判所が認めたセクハラ行為は事実でない。高裁での判断を仰ぎたい」と説明。「やっていないことの証明は難しい。二つの行為が認められなかったから、3分の2は勝ちという話ではない」と強調した。

 角田市議は安田弁護士に、「こういう判決が出て、関係者にご迷惑を掛けているという認識はある。自分はやっていないが(セクハラ行為が)認められたのは残念」という趣旨の話をしたという。