臨時記者会見で感染拡大防止対策の徹底を呼び掛ける福田知事=1日午後、県庁

 栃木県と宇都宮市は1日、新型コロナウイルスの感染者を県内で新たに26人確認したと発表した。1日当たりの発表人数は過去最多を更新した。うち11人は足利市内の有料老人ホームの利用者で、県内初となる社会福祉施設でのクラスター(感染者集団)となった。福田富一(ふくだとみかず)知事は同日、臨時記者会見を開き、「気の緩みがある。緊張感を持って生活してほしい」と危機感をあらわにし、感染防止対策の徹底を求めた。

 県内の感染者数は計664人となった。直近1週間の新規感染者数は78人で、同じく過去最多となった。

 足利市内の有料老人ホームのクラスターは県内10例目。同市内にある別のグループホームでも、利用者と職員計4人の感染が判明した。両施設で陽性となった利用者は70~90代。今後は重症化しやすい高齢者の健康状態や、県内医療提供体制の逼迫(ひっぱく)が懸念される。

 県は安足健康福祉センターに、疫学調査を支援する「機動調査チーム」と、医師や看護師らでつくる「発生施設支援チーム」を派遣し、感染拡大を防ぐ考えだ。県内初の社会福祉施設クラスターを受け、福田知事は「誠に残念。これまでの調査で感染予防策に改善すべきところが見られた」と指摘した。

 県内で感染が急拡大している状況について「GoTo事業によって感染が引き起こされているとは言いがたい」とし、「今日の時点で外出自粛などの制限は考えていない」と述べた。

 ただ背景として「気の緩み」を挙げ、「基本的な感染防止対策が取られずクラスターに発展したり、職場や家庭内で感染したりしている」と強調した。