師走を迎えた1日、栃木県日光市山内の日光二荒山神社では新年用の幣束(へいそく)作りが始まった。客殿で神職と八乙女(みこ)計6人が古くからの製法で一つ一つ丁寧に作業した。
幣束作りは年末の風物詩で、22日の頒布祭までに1万本を手作りする。頒布祭以降、1本200円で販売する。
幣束は赤、青、白の3色あり、赤は火を扱う台所、青は水場、白は神棚や部屋などに供えて家内安全や無病息災を願う。
この日の作業は、神職が木づちと特製の刃物で裁断した和紙を八乙女が稲妻型に折り、切り込みを入れた約30センチのシノダケに差し込んでいった。
奉職3年目の八乙女荒川慎希(あらかわみつき)さん(21)は「これからお正月に向け、気持ちが引き締まります。今年は新型コロナウイルスが無事収束するよう願いながら作っています」と話した。