「黄ぶな係長」を連載している湯沢さん(湯沢さん提供)

黄ぶな係長の第6話「宇都宮餃子」(湯沢さん提供)

「黄ぶな係長」を連載している湯沢さん(湯沢さん提供) 黄ぶな係長の第6話「宇都宮餃子」(湯沢さん提供)

 宇都宮市出身の漫画家湯沢(ゆざわ)としひと(本名・敏仁)さん(55)=東京都杉並区=は、新型コロナウイルス禍で苦しむ古里を応援しようと、疫病退散の言い伝えがある郷土の玩具「黄ぶな」をキャラクターにした4こま漫画「黄ぶな係長」の連載を自身のインスタグラムやツイッターで始めた。「係長がとぼけていて面白い」と評判は上々だ。

 湯沢さんは、下川俣町出身。宇都宮商業高を卒業後、イラストレーターを目指して進学した専門学校で学ぶうち、漫画に魅力を感じるようになったという。人気漫画「湾岸ミッドナイト」などで知られる楠(くすのき)みちはる氏のアシスタントを務めた。現在は独立し、経済誌に連載を持つほか広告媒体や教材、医療関連書籍向けに漫画やイラストを制作している。

 「東京に出て30年以上経過しても、故郷を思う気持ちは県外で頑張っているほかの県出身の人と同じ」と湯沢さん。「新型コロナウイルス感染症の影響で飲食店をはじめ多くの県民が我慢の時間を過ごしている。漫画で応援しよう」と、5月から週1回、「黄ぶな係長」の連載を始めた。

 黄ぶな係長は、黄ぶなを擬人化。頭が黄ぶなの「半人半魚」の主人公が県の「戦略観光課」の係長として、日光東照宮や鬼怒川などの観光地を巡ったり、釜川沿いのバーでくつろいだりするなど、さまざまなシチュエーションで県内の魅力を発信している。一生懸命だが、川があると泳いでしまうなど、とぼけて憎めないキャラクターだ。

 湯沢さんは、県が都道府県魅力度ランキングで最下位になったことについて、「中途半端でなくてかえって目立っていい」と話す。「県民も発奮するだろうし、私の漫画もその一助となればうれしい」