下請法と消費税特措法に基づく指導件数の推移

 公正取引委員会(公取委)が2019年度、県内事業所に行った下請法と消費税転嫁対策特別措置法(消費税特措法)に基づく指導件数はいずれも過去5年間で最多だったことが、23日までに公取委のまとめで分かった。19年度の下請法による指導件数は92件、同特措法による件数は8件だった。本県分の数字の公表は初めて。企業名や違反内容が公表される勧告に至った例はなかった。公取委は、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う経済情勢の悪化で、中小企業がしわ寄せを受ける恐れがあるとして引き続き警戒を強めている。

 下請法は「下請事業者」の利益保護が目的。発注企業の「親事業者」による一方的な都合で、支払い遅延や買いたたきなどの不利益を受けないよう規制している。消費税特措法は、消費税増税による価格への転嫁を拒む行為を禁じている。

 県内での下請法違反の疑いによる指導件数は15年度の58件から年々増加し、19年度は92件となった。件数増は全国的な傾向。公取委の担当者は「講習会などを通じて、事業者間でどの事例が違反になるか理解が進み、申告件数が増えている」と分析する。違反内容はいずれの年度も最多は支払い遅延で半数以上を占めた。買いたたきも多かった。