ホテルで検温する宿泊客=21日午後1時55分、那須町湯本

 日本医師会が感染拡大地域との往来を自粛するよう呼び掛けた「我慢の3連休」が21日、スタートした。県内の観光地はマスク姿の観光客でにぎわい、客足に大きな変化はみられなかった。秋の行楽シーズンで活気を取り戻しつつある観光地。受け入れ側は感染防止対策の意識をより一層強めながらも、今後の影響を不安視している。

◇「コロナ」感染拡大の経過

 この日の午後、那須町湯本の「松川屋那須高原ホテル」では検温などを済ませた宿泊客が続々とチェックインした。横浜市から家族で訪れた会社員男性(37)は「この時期の旅行は後ろめたく悩んだ。キャンセル料もかかり、しっかり対策しているので来た」と話した。

 同ホテルの広川琢哉(ひろかわたくや)社長は「3連休の客入りは満室で変わりない」という。しかし、3連休以降で影響も出始め「12月中旬から年末前はキャンセルが多い」と説明する。政府が感染拡大地域を目的地とする「Go To トラベル」の新規予約を停止する方針を示したことについて、「残念だが必要だと思う。ブレーキを掛けつつも経済は回す必要がある」と話した。

 那須塩原市塩原の旅館「光雲荘」でもこの3連休は満室の状況。君島将介(きみしままさゆき)社長(59)は「不安はあるが、感染対策を徹底するしかない」と話す。「年末年始などの予約が感染拡大やGoToキャンペーン見直しで、キャンセルになってしまうのではと心配。感染防止をしながらも来てもらいたいジレンマがある」と吐露した。

 世界遺産「日光の社寺」門前町の鉢石(はついし)地区も観光客でにぎわった。友人と訪れた那須塩原市、会社員女性(19)は「感染が広がり、県外に出掛けるのは正直怖い。感染に気をつけて観光を楽しみたい」と話した。

 同地区の商店などで組織する「日光表参道鉢石会」の高村英幸(たかむらひでゆき)会長(57)は「かき入れ時の3連休。コロナの影響を心配したが観光客は来ている」と受け止める。「各店ともやれる対策は全てやっており、引き続き気を緩めずやるだけ」と力を込めた。感染が広がる現状に高村会長は「今後どうなるかが一番心配。GoToキャンペーンが休止となれば観光地への打撃は大きい」と訴えた。