年を重ねるにつれ、1年がより早く過ぎ去っていく。今年は新型コロナウイルスも影響している。右往左往しているうちに師走が近づき、あっという間に正月を迎えることになる▼これまで初詣を欠かすことはなかった。コロナ禍で来年はどうするか。そんなことをぼんやり考えていたら、神社に関する興味深い数字を見つけた。庭野平和財団が昨年に発表した宗教団体に関する意識調査の結果だ▼もっとも目を引くのが、神道(神社)は「非常に信頼できる」「まあまあ信頼できる」の回答だった。合わせて65%に上り、1999年の調査から23ポイントも増加している▼御朱印、パワースポットのブームなどが背景にあると研究者はみる。そう言えば、周囲でも神社に行く人が増えた。神職の知人に聞くと、作法を知って参拝する人が多くなったという▼ただ、信頼感の上昇を手放しでは喜べない。神社が置かれた状況は決して前途洋々と言えない。支えてきた従来の地域共同体は、過疎化や都市化で崩れている。大きな神社を除けば、金銭的にも人的にも維持し続けるのは難しい▼そこにコロナ禍が拍車を掛ける。宗教法人は非課税の「公益法人等」に含まれるが、他の公益法人に出された持続化給付金は見送られた。高まる信頼度に比し深まる困窮度。神社は今、厳しい局面に立っている。