一枚一枚丁寧に紙をすく阿部会長

 【佐野】飛駒町の飛駒和紙会館で、来春の卒業生に贈られる卒業証書用の和紙作りが最盛期を迎えている。

 地域に伝わる製法で紙すきに精を出すのは、1992年に地元住民で結成した「飛駒和紙保存会」のメンバー。新年早々のコウゾ刈り取りに始まり、約1トンのコウゾを蒸したり打ち砕いたりした後、トロロアオイの根から作ったのりや水と混ぜ合わせるなどして下準備を進めてきた。

 18日は阿部正司(あべしょうじ)会長(75)が早朝から「桁」と呼ばれる木枠で丁寧に紙料をすくい、和紙を仕上げていった。同会によると、薄手の和紙を2枚重ね合わせることにより、丈夫でしなやかな証書ができる。

 証書用和紙は市内全ての公立小中学校向けに計2400枚作られる予定で、作業は12月初旬まで続く。

 阿部会長は「卒業生の笑顔を思い浮かべながら丹念に仕上げている。いい思い出になれば」と話していた。