突然の知らせだった。

 「息子の骨が見つかりました」。鹿沼市入粟野、小島(こじま)あつ子(こ)さん(44)の電話口の声は、悲しみとともに、どこか安堵(あんど)した様子だった。

 2016年8月、茨城県日立市沖で溺れた男性の救助に向かい、行方不明になった尚也(なおや)さん=当時(18)=の遺骨が今年4月中旬、発見された。

 「もう一生、会えないかもしれない」。尚也さんが行方不明の間、あつ子さんは日を重ねるごとに不安を募らせていった。

 約1年8カ月後に届いた遺骨発見の急報。最愛の息子の死を受け入れるのはつらかっただろう。尚也さんの骨つぼと対面した時、あつ子さんが「やっと会えたね」と慈しむように抱えた様子が目に焼き付いた。

 遺骨を受け取った後、小島さんら家族は尚也さんが行方不明になった海岸を訪れた。久しぶりに家族全員で過ごすひととき。海に向かって語り合う姿を遠目に見守りつつ、そっとその場を離れた。