矢口さん(後列左)が奉納した梵天祭りの人形と関係者

 【宇都宮】上河内地区の秋の伝統行事、羽黒山神社の「梵天(ぼんてん)祭り」が新型コロナウイルス感染症の影響で中止になったことを受け、地元今里町のアマチュア人形作家矢口威子(やぐちたけこ)さん(75)の創作人形「梵天祭り」がこのほど同神社に奉納された。

 矢口さんは人形美術協会員。花魁(おいらん)や芸者、舞子など日本伝統の人形を40年以上作り続けている。

 梵天の実物は約20メートルあるが、人形版は約1・5メートル。本物の竹と根を使い、先端部分も本物同様の和紙で精巧に仕上げた。担ぐ人も祭りはんてんにねじりはちまき姿で、一体一体違う表情で丁寧に作られている。

 近所に住む矢口さんに奉納を呼び掛けた同神社の花塚憲二(はなつかけんじ)氏子代表(71)は「勇壮な祭りを見たことのない人にも、この人形で分かってもらえる」。同神社の阿部康夫(あべやすお)宮司(63)も「神様に奉納するべき素晴らしい人形です」と絶賛している。

 矢口さんは「神社への展示は念願だった。来年は本物の祭りができればいいですね」と話した。人形は神前祭礼の行われる22日まで拝殿に展示。その後は本殿横で来年1月初旬まで見ることができる。