今大会3試合で6得点と好調な矢板中央のFW多田(手前)

シュートストップ能力と足元の技術が高い宇都宮短大付のGK落合

今大会3試合で6得点と好調な矢板中央のFW多田(手前) シュートストップ能力と足元の技術が高い宇都宮短大付のGK落合

 第99回全国高校サッカー選手権大会栃木大会最終日は14日午後1時から、県グリーンスタジアムで矢板中央-宇都宮短大付の決勝を行う。矢板中央が勝てば大会初の4連覇、宇都宮短大付が勝てば初優勝となる。前回の全国大会で4強入りした矢板中央に宇都宮短大付が挑む形になりそうだ。今季最初で最後の全国大会出場を懸けた大一番を、準決勝までの戦いぶりから展望する。

■矢板中央 攻め手充実

 4年連続11度目の全国出場を目指す矢板中央。例年は堅守を売りにしてきたが、2年生主体の今年は準決勝までの3試合で計16点をたたき出すなど、高い攻撃力を見せつけている。

 FW多田圭佑(ただけいすけ)は今大会6得点と絶好調。さらにMF唐橋玖生(からはしたまき)も高い決定力を誇り、共に国体を経験しているMF星景虎(ほしかげとら)、MF大畑凜生(おおはたりんせい)はパスセンス抜群。DF小出勇翔(こいでゆうと)も高円宮杯U-18プリンスリーグ関東で3得点するなど、得点感覚に優れる。相手に守備を固められてもセットプレーでこじ開ける力強さがある。

 守りも前回の全国大会で1年生ながら好セーブを連発したGK藤井陽登(ふじいはると)らを中心に安定感抜群で、今大会の失点は国学院栃木と対戦した準決勝の2点のみ。島崎勝也(しまざきかつや)とボランチからコンバートされた新倉礼偉(にいくられい)の両センターバックは共に185センチを越える長身で空中戦に強い。準決勝ではPKによる失点からリズムを乱したため、安易なファウルを抑えられるかがポイント。高橋健二(たかはしけんじ)監督は「守りをつくり直して、主導権をつかみたい」と選手の奮起に期待する。

■宇短大付 接戦に勝機

 3年連続で矢板中央に屈しているだけに、「打倒・矢中」と初優勝に闘志を燃やす宇都宮短大付。3戦続けて接戦をものにした勝負強さを発揮して雪辱を狙う。

 勝利への鍵は守備力。準々決勝では前回準優勝の佐野日大を延長戦の末に退け、準決勝では古豪・文星芸大付をPK戦で下した。要となるのはGK落合奏太(おちあいそうた)とDF栃木優太(とちぎゆうた)主将。落合はシュートストップ能力とキックの精度に優れ、栃木主将は堅守からのカウンターで敵陣に切り込む。決勝も守勢に回る時間帯が長くなりそうだが、矢板中央が得意とするセットプレーを防いで焦りを誘いたい。

 攻撃の中心はFW葛西力矢(かさいりきや)とMF中村海成(なかむらかいせい)。2人を含めて飛び抜けた選手こそいないが、「例年より全体のレベルは高い」と岩崎陸(いわさきあつし)監督。185センチのFW貝賀鼓太郎(かいがこたろう)らベンチメンバーと交代しても勢いは衰えない。

 4年前は決勝で佐野日大に惜敗。一昨年の県総体以来となる県内タイトル獲得に向け、チーム一丸でロースコアの展開に持ち込んで少ないチャンスを生かしたい。