中禅寺湖畔のイタリア大使館別荘は1928年に建てられ、97年まで歴代大使が使っていた。杉皮張りで仕上げられた内外装は和と洋の文化が融合し、豊かな自然に調和している▼老朽化などで手放す話が持ち上がり県が取得。約2億6千万円をかけて改修し、一般公開してから先月で20年がたった。4年前に公開が始まった英国大使館と合わせて14日から10日間、ライトアップと園庭のイルミネーションを初めて行う▼昨年、奥日光冬期活性化推進協議会が試験的に実施した華厳の滝のライトアップが成功し、湖畔一帯に広げることになった。別荘は日暮れ前には閉館していたため、誰も経験したことのない幻想的な風景が見られるはずだ▼夜間で足元が心配になるが、フットライトを設置し安全を確保するという。このほか大鳥居や立木観音五大堂などもライトアップし、それらを結ぶシャトルバスが15分ごとに運行。遊覧船の夜間特別運航もあり、湖上からの夜景は格別の味わいだろう▼盛りだくさんの内容でいずれも初の試み。天気が良ければ満天の星空も楽しめる。紅葉が終わり閑散期となる奥日光を、地域全体で盛り上げようという熱気が伝わってくる▼いろは坂の渋滞に遭わなくて済み、定着すれば宿泊客の増加も期待できる。本県を代表する観光地に新たな魅力が加わる。