完成した文挟町彫刻屋台蔵(左)と彫刻屋台

 【日光】文挟(ふばさみ)町の市の旧落合支所跡地に、地域の念願だった彫刻屋台蔵が完成し、このほど落成式が行われた。彫刻屋台も13年ぶりに組み立てられ、地元住民が完成を喜んだ。同跡地は文挾(ふばさみ)町自治会が市から無償で譲り受けた場所で、新たに「文挾宿ふるさと広場」と命名された。地域の文化を伝承し、防災や街づくりの拠点としても活用していく。

 彫刻屋台は1882年に造られた市指定有形文化財。地域の宝を次世代に引き継ぐため、自治会が収納蔵の建設地を探していた。6月に譲渡された敷地は約730平方メートル。

 建設は自治会と氏子会を中心とした建設委員会が進めた。同月末から跡地に残っていた建物を取り壊し、整備に着手。9月末に完成した。

 屋台蔵は高さ約7メートル、幅約5・5メートル、奥行き約7・3メートルの木造平屋で、彫刻屋台を組み立てたまま出し入れできる。総事業費は約1080万円。多くの地元住民からも浄財が寄せられ、完成にこぎ着けた。

 以前は屋台を繰り出すたびに総勢約70人が1日がかりで部材を組み立てたという。近年は人手不足などで難しくなり、最後の巡行は2007年。この日は久しぶりのお目見えとなった。