といず訴訟で両親側会見 施設放置した市の責任強調 

 宇都宮市内の認可外保育施設「といず」で2014年7月、宿泊保育中の同市、山口愛美利(やまぐちえみり)ちゃん=当時9カ月=が死亡した事件で、両親が市と施設側に損害賠償を求めた訴訟の弁論準備手続きが27日、宇都宮地裁(今井攻(いまいおさむ)裁判長)で行われた。終了後、両親側は県庁記者クラブで記者会見し、「市は非常に緩い指導監督で施設を特別扱いしており、事件前に虐待通報があったが抜き打ちの立ち入り調査をしなかった」と市の責任を改めて訴えた。

 施設は事件前、避難経路などに不備があったが、市の対応が「他の保育施設と比べて非常に甘かった」として、「本来は事業停止や施設閉鎖命令に進んでいったはずだ」と強調した。

 父親(52)は「娘の死が多くの赤ちゃんを虐待から救ったが、本来なら市が止めるべきだった」と声を震わせた。両親側は虐待通報で臨場した市職員や、施設運営会社の代表者らの証人尋問を求めるという。

 市側は施設の「特別扱い」を否定し、虐待通報後の調査も「調査の目的は伝えておらず、予告ではなかった」などと反論している。