街頭演説の聴衆とグータッチを交わす福田氏=9日午後、市貝町内

 15日投開票の栃木県知事選は終盤を迎えた。立候補した元NHK宇都宮放送局長で無所属新人の田野辺隆男(たのべたかお)氏(60)と、無所属現職の福田富一(ふくだとみかず)氏(67)=自民、公明推薦=は、それぞれ県内各地を回って支持を訴える。ラストスパートをかける両候補者の姿を追った。

    ◇    ◇

 「頑張ってください」「お忙しい中ありがとうございます」-。会場に到着するや否や、集まった一人一人と笑顔で対話する。支援者と交わすのは握手ではなく、新型コロナウイルス対策を考慮した「グータッチ」。おなじみの光景となってきた。

◇2020ダブル選挙特設ページ

 投開票日まで1週間を切った9日は、那珂川町を皮切りに茂木町など県東部を回った。地元の首長や県議らが弁士として演説に立ち、各会場の支援者は最低でも100人以上。組織力の強さを見せつける。

 自身がマイクを握ると、コロナ対策などの実績や魅力度アップへの意欲を掲げ、こう力強く訴えた。「引き続き栃木の運営は俺に任せとけ」。思いがあふれ、つい栃木弁になった。

 多選批判を警戒し、今回は過密スケジュールを組む。この日も6市町10会場で街宣を行い、合間に企業訪問も分刻みでこなした。「前回の倍は動いているね」。街宣は告示前も含め100回を超える。

 昼食は基本的に車内でおにぎり。体重もやや落ちた。だが「各地域でもらった要望を県政に反映させる思いを強くした」。固い決意を胸に、次の会場へ向かう車両に飛び乗った。