宇都宮工-文星芸大付男子決勝 第4クオーター、宇都宮工の津野がドライブからレイアップシュートを決める=県体育館

 全国高校バスケットボール選手権大会(ウインターカップ)県予選最終日は8日、県体育館で男女の決勝を行い、男子は宇都宮工が3年ぶり10度メートル、女子は白鴎大足利が3年ぶり2度目の頂点に立った。両校は12月23日に東京体育館(東京都渋谷区)ほかで開幕する全国大会に出場する。

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 男子の宇都宮工は決勝で3連覇を狙った文星芸大付に119-94で圧勝。立ち上がりから大出雅輝(おおいでまさき)、永井智佳滋(ながいちかしげ)らが精度の高いシュートを次々と決めて主導権を握り、前半だけで58-35と大量リード。第4クオーター(Q)に38失点を喫したものの、攻撃の手を緩めることなく逃げ切った。

 女子の白鴎大足利は84-68で宇都宮中央女に快勝。第1Qから持ち味の激しい守備でリズムをつくり28-14とリード。その後も堅守速攻から着実にリードを広げ、江原彩華(えはらあやか)は内外角から自在の攻めで両チーム最多の32得点を挙げる活躍。終盤も守備の圧力を弱めることなく、粘る宇都宮中央女を振り切った。

■攻撃爆発「走り勝ち」 男子・宇工

 破壊力と爆発力を見せつけて頂点に上り詰めた。宇都宮工は初戦から決勝までの5試合を全て100点ゲームで完勝。最後はライバル文星芸大付を25点差で撃破し、津野裕俊(つのひろとし)主将は「走り勝てた」と走力で負けた前回大会の雪辱に胸を張った。

 1月の新人戦では大差で勝利を収めたとはいえ、その後は新型コロナウイルスの影響で県高校総体や全国高校総体県予選が中止となり、互いの成長度を測れないままで迎えた集大成の一戦。千村隆(ちむらたかし)監督も「やってみないと分からなかった。勝ててほっとした」と胸をなで下ろした。

 スピーディーな流れの中で攻守にわたりゴール下で優位に立った。強靱(きょうじん)なフィジカルの2年生センター君座武志(くんざたけし)がリバウンドを制し、速攻や2次攻撃につなげるのはこれまで通り。今大会はシューターだった永井智佳滋(ながいちかしげ)をインサイドに参加させる秘策で得点効率を向上させた。

 センスと運動能力を備えた永井は「自分が役割を果たせれば勝てることは分かっていた。信じてやるだけだった」とコンバートを承諾。君座との強力なホットラインでリング周辺を支配した。

 満を持して聖地・東京体育館へ。「しっかりやれれば上にいける。8強だった橋本晃佑(はしもとこうすけ)(B1富山、日光市出身)の時代を超えられれば」。全国での戦いを熟知した指揮官の期待の大きさが、チーム力の充実を表す。3年ぶりの“冬”は簡単には終わらない。

■泥くさく理想貫く 女子・白鴎足利

 決して華麗ではなくても、強さは際立った。

 女子の白鴎大足利が決勝で宇都宮中央女を退け、3年ぶり2度目の女王に返り咲き。司令塔の小川玲亜(おがわれあ)は「自分たちのスタイルを貫けた」と胸を張った。

 球際の粘り、攻守の速い切り替え-。指揮官が求める姿を選手は泥くさく体現し続けた。

 「守備からリズムをつくれた」。先発の神山南帆(かみやまなほ)が勝因を挙げたように、立ち上がりから激しいディフェンスでボールを奪って素早い速攻を繰り返し、得点を重ねた。江原彩華(えはらあやか)は敵陣ゴール下に何度も切り込み、第1クオーターだけで15得点。チームは次の10分間もわずかな隙を見逃さず、ボールマンには2人以上で圧力をかけて流れを手放さなかった。

 後半こそ修正してきた相手に失点を許したが、やるべきことは変わらない。ベンチスタートの丸山陽加(まるやまはるか)が「シュートが入らなかったので守備で貢献を考えた」とスチールを決めれば、茂垣美桜(もがきみお)も「リバウンドやルーズボール争いで気持ちを出した」。個々に飛び抜けた能力がなくても、勝利をつかみ取るために最も重要な意識を共有した。

 香山孝之(かやまたかゆき)監督は現チームの強みを「何をやるべきなのか自分たちで判断できる」と表現する。次なる目標は3年前の先輩たちがたどり着いた全国16強越え。小川は「自信はある」と力強く言い切った。